星座考察の意外な効用

この星座考察というシリーズは幾多の私の論考の中でもっとも気にいっているシリーズですが、それは（ひねくれものの私らしく）役に立たない，という点がその最大の理由です。一応ゲームの参考になるように装ってはいますが、基本的には私が好きなことをかって気ままに書き散らす，というスタンスで書いてきましたので、私の趣味が良く出たシリーズになっています。

ただ、どうも役に立たない、と思っていたこのシリーズですが、どうやら必ずしも役に立たないとは言えない、むしろ役に立つ、ということを最近良く言われるようになったんですよね、実は。それに自身省みて、私もゲーム中思わぬところでこのシリーズが活用できているようなんですね。

ちなみに、どう役に立つのか？ということですが、おそらく３つに大別できそうです。

①魔導師、まじない師、魔族の信徒系のテンプレートのロールプレイ

これは元々意図していた部分ですよね。ただ、この点ではむしろ私の文章にロールプレイが縛られてしまうということも起きているようです。助けになるならともかく、表現の可能性を狭めるのは私の本意ではないので、これは残念なことですね。

②夢歩き

これは私も意図してなかった部分で、シナリオやＰＣ、ＮＰＣの設定を各星座に対応させ、私がその星座に関して論じたことを夢歩きで語る，というふうに使えるらしいんですよ、どうやら。
たとえば翼人なら

死について語るな，死について語ってはならないのだ！

という警句を繰り返すとか、それをモチーフにショートストーリーを組む。あるいは戦車なら運命の血の代償の意味を語る（星座考察の戦車の項参照）とかですね。
セッションのテーマが特定の星座近辺に偏るときに、星座考察で論じた内容をそのまま夢歩きで語っても違和感が無いんですよ。これは私も気がつかなかったこのシリーズの利点ですね。一度お試しあれ。

③シナリオのねたにする

そのままです。翼人や戦車といったわかりやすい星座より、指輪、野槌、古鏡といったくせのあるところの方がネタとしては面白いようですね。

ほかにも参考ＰＣをそのまま使ったり構造型シナリオに流用したり、フレーズ集の気に入ったのを夢歩きで用いたりしている方も居られるようですね（構造型シナリオに流用するときは出来たら名前変えてくださいね）。

さて、まあ思いのほか役にたったのはいい事なんでしょうが、ひねくれもんの私としては若干ひっかかりを感じるのですよね。
そこでどうせならセッションの役に立つか、なんてまったく気にしない文章を書いてやれ、って事で下記から飛べるとこに各星座について連想した事や関連しそうなトピックスについてまとめてみました。こっちのコンセプトは傍若無人ということで、本当にＲＰＧとは直接関係無いものが中心です（まあ、間接的関係は否定しません）。また星座考察本編では押さえていた思想家、哲学者の名前もばんばん出して論じてます。
こういう趣旨の記事ですのでこれらにはここからしか飛べません。トップページに星座考察を修正しました、ってあったらこれが更新したと思ってください。

星座考察実践編入口

注: え～、なお本編の残る二つ、通火と海王については、書いてみた文章がどこかしっくりこないので翼人のときと同じく、このもやもやが消えるまで原稿を寝かせておく事にします。

参考までに述べておくと、現時点での原稿は通火については善なる嘘としての伝統についてガーダマー/ハーバマス論争を参考にまとめ、海王については良心の源泉としての母性、つまり世界を好きになるという事、についてまとめています。（２０００／９／１３現在）

　